ホームページに載せる文章が、どうしても書けないとき
ホームページ作りが途中で止まる理由の上位が、文章です。うまく書く方法ではなく、書けるところから埋めていく順番の話をします。
止まるのは、いきなり「魅力」を書こうとするから
原稿で手が止まるとき、たいてい最初に書こうとしているのは「お店の思い」や「こだわり」です。一番大事に見える部分なので、そこから始めたくなります。
ところが、この手の文章は書き慣れていないと本当に進みません。何を書いても嘘くさく感じたり、他店と同じ言葉になったりして、一行で止まる。毎日お店に立っている人ほど、当たり前すぎて言葉になりません。
なので、最初に書くのはやめてしまって構いません。思いの部分は、他が埋まったあとに書くと不思議とすらすら出ます。
まず、お客さまによく聞かれることを書き出す
文章を「書く」のではなく、思い出す作業から始めます。この一週間でお客さまに聞かれたことを、思いつく順に紙かスマホのメモに並べてください。駐車場はあるか、予約は必要か、何時までやっているか、カードは使えるか。だいたい十個くらいはすぐ出ます。
これがそのまま原稿になります。接客のときに口で答えている内容を、そのまま文字にするだけです。「当店では」といった書き言葉に直そうとしなくていい。話しているとおりに書いたほうが、読む側にはよく伝わります。
毎日答えている質問ほど、ホームページに書いていないことが多いものです。逆に言えば、そこを埋めるだけで電話や問い合わせの手間が減ります。
こだわりより、初めての人の不安を先に消す
初めてのお店に入るとき、人はけっこう不安です。一人で入っていいのか、子ども連れでも大丈夫か、服装はどのくらいか、どこから入ればいいのか。常連さんには存在しない不安が、初めての人にはあります。
この不安に先回りして答えている文章は、それだけで親切に読めます。「お一人での来店も多いです」「ベビーカーのまま入れます」「入口は駐車場側です」。一行ずつで十分です。
お店のこだわりは、こういう具体的な一行の積み重ねから伝わります。「素材にこだわっています」より、「仕入れは週に二回、朝に選びに行っています」のほうが、読んだ人の中に残ります。
完璧に書こうとしなくていい理由
ホームページの文章は、あとからいくらでも直せます。紙のチラシと違って刷り直しの費用がかからないので、最初から完成品を目指す必要はありません。
実際、公開してしばらく経つと「ここが分かりにくかったみたい」と気づく箇所が出てきます。そのときに直せばいい。むしろ、完璧を目指して原稿が半年止まるほうが損です。
それでも書けないときは、口頭で話した内容を制作側にまとめてもらう方法もあります。話すのは得意でも書くのは苦手、という人はとても多いので、恥ずかしいことではありません。丸ごと任せる場合でも、最初のメモ——よく聞かれること十個——だけは自分で書いておくと、出来上がりがまるで違います。
この記事のまとめ
- 「思い」や「こだわり」は最初に書かない。手が止まる原因はほぼそこ
- よく聞かれること十個を書き出せば、それがそのまま原稿になる
- 初めての人の不安に一行ずつ答える。文章はあとからいくらでも直せる